カリウムの多い食品は?役割や適切な摂取量の目安、おすすめの調理方法も紹介

カリウムを多く含む食品を知りたいと思ったことはありませんか。

カリウムには、体内の余分なナトリウムを排出させる働きがあり、むくみの軽減をはじめさまざまな生活習慣病の予防に役立っています。

本記事ではカリウムの基本的な働きや、カリウムが多く含まれる食品、摂取量の目安、カリウム不足や過剰摂取の影響について詳しく解説します。

カリウムの水に溶けやすい性質を利用した調理方法も紹介するので、カリウムの効率的な摂り方や、カリウムを多く含む食品が知りたい方は参考にして下さい。

カリウムの含有量が多い食品

カリウムが多く含まれる食品は多くありますが、なかでも野菜や果物に特に多く含まれています。

ここでは、文部科学省の「日本食品標準成分表2020年版(八訂)(※)」をもとに、食品群ごとにカリウムが多く含まれる食品を紹介します。日々の献立の参考にして下さい。

(※)厚生労働省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

カリウム含有量が多い食品①:海藻類

海藻類は、カリウムを多く含む食品として知られていますが、なかでも下記の食品は特に多く含んでいます。

食品名

カリウム含有量

きざみ昆布

8200㎎

あおさ

3200㎎

生わかめ

730㎎

(※)カリウム含有量は100g当たりの値

カリウム含有量が多い食品②:いも類・でん粉類

いも類・でん粉類は、同じ食品でも調理方法によってカリウムの含有量が異なるので注意が必要です。次の表では、カリウムを多く含む食品と調理方法の組み合わせを紹介します。

食品名

カリウム含有量

さつまいも(干しいも)

980㎎

フライドポテト(皮なし 冷凍食品を揚げたもの)

660㎎

やまといも(生)

590㎎

さつまいも(皮なし 焼き)

540㎎

ながいも(生)

430㎎

じゃがいも(皮なし 電子レンジ調理)

430㎎

(※)カリウム含有量は100g当たりの値

カリウム含有量が多い食品③:野菜・果実類

野菜・果実類にも多くのカリウムが含まれています。比較的献立に取り入れやすい商品が多いので、副菜や小鉢、小腹が空いたときのおやつにぜひ取り入れてみて下さい。

カリウムを多く含む野菜・果物は下記のとおりです。

食品名

カリウム含有量

乾燥切り干し大根

3500㎎

乾燥あんず

1300㎎

乾燥いちじく

840㎎

干しぶどう

740㎎

ザーサイ 漬物

680㎎

アボカド(生)

590㎎

かぼちゃ(焼き)

570㎎

ほうれんそう(油いため)

530㎎

バナナ(生)

360㎎

(※)カリウム含有量は100g当たりの値

カリウム含有量が多い食品④:豆類

豆類も、野菜と同じく多くのカリウムが含まれています。外食やコンビニで食事を済ませることが多い方は、豆乳を普段の食事にプラスするといいでしょう。

カリウムを多く含む豆類は下記のとおりです。

食品名

カリウム含有量

黄大豆(蒸し)

810㎎

ひきわり納豆

700㎎

糸引き納豆

660㎎

黄大豆(ゆで)

530㎎

豆乳

190㎎

(※)カリウム含有量は100g当たりの値

カリウム含有量が多い食品⑤:肉類

肉類は、鶏肉よりも豚肉や牛肉の方がカリウム含有量は多い傾向にあります。カリウムを積極的に取り入れたい場合は、豚肉や牛肉を選ぶといいでしょう。

カリウムを多く含む肉類は、下記のとおりです。

食品名

カリウム含有量

生ハム(豚)

470㎎

豚ヒレ肉

430㎎

豚もも肉

360㎎

牛もも肉

350㎎

鶏ささみ肉

280㎎

鶏もも肉

160㎎

(※)カリウム含有量は100g当たりの値

カリウム含有量が多い食品⑥:魚介類

魚介類もカリウムを多く含む食品として知られていますが、なかでも下記の魚はカリウムを多く含んでいます。

食品名

カリウム含有量

さわら

490㎎

かんぱち

490㎎

真鯛

450㎎

きはだまぐろ

450㎎

めかじき

440㎎

あじ

360㎎

(※)カリウム含有量は100g当たりの値

カリウムの役割と適切な摂取量

カリウムを多く含む食品を先述しましたが、カリウムの働きを知りたいと思ったことはありませんか。

カリウムには細胞の浸透圧を調整し、活動をサポートする働きがあります。本項目では、カリウムの役割と適切な摂取量を紹介しているので、参考にして下さい。

カリウムの役割

カリウムは、人のカラダに必要な必須ミネラルのひとつで、体内の余分なナトリウムの排泄を促す作用があります。

摂り過ぎたナトリウム(塩分)を排出することで、高血圧を予防できます。また、細胞内の浸透圧調整や活動をサポートし、むくみを軽減する働きもあります。

カリウムの適切な摂取量

カリウムは高血圧の予防に役立つことから、年齢に応じて適切な量を摂取する必要があります。
厚生労働省が発表した報告書の「日本人の食事摂取基準(2020年版)(※)」によると、カリウムの適切な摂取量の目安は下記のとおりです。

 

年齢

男性

女性

3~5歳

1,000

1,000

6~7歳

1,300

1,200

8~9歳

1,500

1,500

10~11歳

1,800

1,800

12~14歳

2,300

1,900

15~17歳

2,700

2,000

18~29歳

2,500

2,000

30~49歳

2,500

2,000

50~64歳

2,500

2,000

65~74歳

2,500

2,000

75歳以上

2,500

2,000

単位:mg/日

また同報告書では、妊婦は2,000mg/日、授乳婦は2,200mg/日が摂取目安量に設定されています。

なお、普段の食生活であれば、過剰摂取の心配はないため、耐容上限量は設定されていません。

(※)厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」

カリウムが不足した場合のカラダへの影響

基本的に、カリウムは多くの食材に豊富に含まれているため、不足の心配はほとんどありません。

しかし、激しい下痢や嘔吐を長期間にわたり繰り返すと体内のカリウム濃度が低下し、低カリウム血症になる場合があります。長引く下痢や嘔吐は、筋力低下や脱力感、食欲不振につながるおそれもあります。

また、利尿剤の長期間服用している場合も、低カリウム血症を引き起こす可能性があります。

カリウム濃度が少し低下する程度ではカラダへの影響は少ないものの、極端に濃度が低下した場合、筋肉のひきつけや不整脈につながる場合があるため、これらの症状が長引く場合は注意しましょう。

カリウムを過剰摂取した場合のカラダへの影響

基本的に、腎臓の機能が健全な場合は、カリウムを少し多く摂取しても大半が尿として排出されるため、過度に過剰摂取を心配する必要はありません。

しかし、食事以外にサプリメントでカリウムを摂取している場合や、腎機能が低下している場合には体内のカリウム濃度が高くなる場合があります。体内のカリウム濃度が持続的に高くなる状態を「高カリウム血症」といいます。腎臓の機能が低下した腎不全の場合や、カリウムの働きを妨げる薬を内服している場合に起きる可能性があります。

健康状態に不安がある方は、かかりつけの医療機関に相談しましょう。

カリウムの量は調理方法によってコントロールできる

冒頭でも紹介したように、カリウムは水に溶けやすい性質があるので、調理方法を工夫することで効率的に摂取することができます。

カリウムを積極的に摂取したい場合は、水にさらしたり茹でこぼしたりする方法を避けましょう。蒸す、焼くなどカリウムの流出を防ぐ調理方法や、電子レンジでの加熱、またはスープや汁物にしてカリウムが溶けだした水分も一緒に摂取できるようにすると効率的です。

より手軽にカリウムを摂取したい場合は、加熱や調理が不要な豆乳やバナナがおすすめです。カリウムを摂取できるバナナの栄養素は、下記の記事を参考にして下さい。

「バナナは栄養が豊富って本当?ほかの食品と比較したカロリーや1日の適量を解説」

なお、カリウム量を減らしたい場合は、水にさらして洗うか、茹でるようにしましょう。水にさらす、茹でる方法でカリウム量は1/3~2/3程度減少します。

まとめ

カリウムを多く含む食品や摂取目安量、カリウムの効果的な摂取方法をご紹介しました。

カリウムは多くの食品に含まれ、普段の食事に取り入れやすい栄養素です。健康な方は、少し多く摂取しても尿として排出されるため、過剰摂取を心配する必要はほとんどありません。

カリウムを積極的に摂取したい場合は、蒸す、焼くなどの調理方法や、スープにする、または電子レンジで調理するといいでしょう。一方、カリウム摂取量を制限されている場合やカリウムの摂取量を減らしたい場合は、水に溶けやすい性質を利用して、水にさらすか、茹でてから調理することをおすすめします。

今回の記事を参考にバランスの取れた食生活を心がけ、健康的なカラダづくりに役立てて下さい。

【監修者】

北嶋佳奈

大学卒業後、飲食店勤務やフードコーディネーターアシスタントを経験し、独立。

2019年に株式会社Sunny and設立。「こころもからだもよろこぶごはん」をテーマに美容・ダイエット・健康に関する料理本の出版、雑誌でのレシピ開発やコラム執筆、ラジオ・テレビ・イベントへの出演などで活動中。

所有資格:管理栄養士