たんぱく質不足で起こる3つの不調は?1日に必要な摂取量やすぐにできる対策を紹介

たんぱく質は、意識して摂取しないと不足してしまいがちな栄養素のひとつです。普段からたんぱく質が足りていないのではないかと感じている方も多いのではないでしょうか。

本記事では、たんぱく質が不足したときの症状や不足する原因、1日当たりに必要なたんぱく質の量やたんぱく質を多く含む食材を紹介しています。

この記事を読めば、たんぱく質の重要性や手軽に補う方法がわかります。たんぱく質不足を解消してより健康的な生活を目指す方は、ぜひ参考にして下さい。

たんぱく質が不足したときの3つの影響

たんぱく質が不足すると、以下の3つの影響が現れる可能性が高くなります。

  1. 筋肉が減少する
  2. 肌や髪のトラブルが増える
  3. 脳の健常な働きを妨げる

それぞれの影響について、詳しく解説していきます。

1.筋肉が減少する

たんぱく質が不足すると、筋肉が減少します。たんぱく質は筋肉や臓器、皮膚、髪の毛、骨、歯などカラダ全体の材料です。たんぱく質は筋肉のなかに蓄えられており、不足した場合に使われることで筋肉量が減少します。

筋力が低下すると運動機能や肺活量が低下し、活動量が減る可能性があります。活動量の低下がさらなる筋肉量の減少につながるため、悪循環に陥ります。

口やのどの筋肉が衰えると、飲食物や唾液が気管に入りやすくなり、誤嚥性肺炎のリスクも高まります。

2.肌や髪のトラブルが増える

たんぱく質が不足すると、肌や髪のトラブルが増えます。皮膚組織の材料であるコラーゲンやエラスチンの原料はたんぱく質です。たんぱく質が不足すると、コラーゲンやエラスチンが不足し、シワやたるみの原因となるでしょう。

また髪の毛の主成分は、たんぱく質で構成されたケラチンです。たんぱく質が不足すると、枝毛や切れ毛、薄毛の原因になる可能性があります。

3.脳の健常な働きを妨げる

たんぱく質の不足は、脳の働きにも影響を与えます。たんぱく質を構成しているアミノ酸は、以下の神経伝達物質と深く関係があります。

種類

役割

ドーパミン

意欲的な気分にさせる

集中力を向上させる

うれしい、楽しいなどポジティブな感情を引き出す

過剰分泌は依存症の原因になる

ノルアドレナリン

血圧や心拍数を上げカラダを活動に適した状態にする

集中力・記憶力を発揮しやすくなる

過剰分泌されると怒りっぽくなる

セロトニン

精神の安定、安心感をもたらす

ドーパミン、ノルアドレナリンのバランスを整える

たんぱく質が不足すると、ドーパミンやノルアドレナリン、セロトニンが作られにくくなるといわれています。

ドーパミンやノルアドレナリンが不足すると、集中力ややる気の低下につながるでしょう。また、セロトニンが不足すると、精神的に不安定になる場合があり、睡眠の質が低下する可能性もあります。

たんぱく質が不足する原因

たんぱく質が不足する原因には、以下のような事柄が考えられます。

  • ダイエットをしている
  • 外食・惣菜で食事を済ませることが多い
  • 高齢である

ダイエットをしている方は無理に食事を減らしたり、野菜中心の食生活にシフトしたりする傾向があり、たんぱく質が豊富な肉類を食べる機会が減ってしまいます。

また、外食や惣菜で、ラーメンやチャーハン、パスタ、パンなど、たんぱく質よりも糖質や脂質が多く含まれるメニューを選びがちな方も注意が必要です。

高齢者は食が細くなる傾向があり、全体的な栄養が不足しがちです。咀嚼能力や消化器官の機能の低下により、咀嚼や消化に時間がかかる肉類を避ける傾向もあります。

たんぱく質の1日当たりの必要量

たんぱく質の1日当たりの必要量は、以下になります。

性別

年齢

たんぱく質の1日当たりの必要量

男性

18~64歳

65g

65歳以上

60g

女性

18歳以上

50g

(※)厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」

妊婦は、妊娠初期にはたんぱく質を付加する必要はありませんが、妊娠中期には5g/日、妊娠後期には25g/日の付加、授乳婦は20g/日のたんぱく質の付加が推奨されています。

活動量が多い人は多くのたんぱく質が必要ですが、活動量が少ない人がたんぱく質を必要以上に摂取しようとすると、カロリーオーバーになる可能性があります。たんぱく質の不足に気をつけつつ、適量の摂取を心がけることが大切です。

たんぱく質の摂取量について詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧下さい。

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たんぱく質を多く含む食材

たんぱく質を多く含む食材は、肉や魚、卵、牛乳、チーズ、大豆などの食品です。以下の表で、日々の献立やコンビニ、外食でも手軽に取り入れられる食材のうち、たんぱく質を多く含む食材を紹介します。

食材

100g当たりのたんぱく質

輸入牛肉(皮下脂肪なし 焼き)

28g

豚ロース(脂身つき とんかつ)

22g

にわとり(もも 皮付き ゆで)

22g

鶏卵(全卵 ゆで)

12.5g

チーズ類(プロセスチーズ)

22.7g

だいず(ひきわり納豆)

16.6g

(※)文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

たんぱく質の不足を感じている方は、以上の食材を食事のメニューに積極的に加えてみましょう。納豆やゆで卵は副菜に取り入れたり、サラダのトッピングにしたりと、手軽に食事に取り入れやすい食材です。うまく活用して効率よくたんぱく質を摂取しましょう。

たんぱく質を手軽に補う方法

たんぱく質を効果的に摂取するためには、1日のなかで何回かに分けて摂取する必要があります。なぜなら、カラダは一度に多くのたんぱく質を吸収できないからです。

しかし、毎回の食事でたんぱく質をしっかり摂るのは難しいと感じる場合が多いでしょう。ここでは、たんぱく質を手軽に補う方法を紹介するので、参考にして下さい。

食事に加えるといいおすすめの食品

食事のメニューにたんぱく質が不足していると思ったら、納豆やチーズ、ツナ缶、サバ缶をプラスするのがおすすめです。面倒な調理の必要がなくさっと出せるため、日々の食卓に取り入れやすく続けやすいのがポイントです。

最近では、コンビニやスーパーでも、たんぱく質量を意識した食べ物が豊富に売られています。なかでもサラダチキンや豚しゃぶサラダ、鶏むね肉サラダは、たんぱく質が多く脂質が抑えられているのでおすすめです。食事を簡単に済ませる場合でも、おにぎりやサンドイッチだけではなくゆで卵をプラスするといいでしょう。

外食では、牛丼やステーキ、ハンバーグなど肉類中心のメニューがおすすめです。しかし、塩分や脂肪分、カロリーが高く、野菜が不足しやすい点には注意しましょう。外食では、たんぱく質だけでなく、栄養バランスにも気をつけなければなりません。

おやつにおすすめのたんぱく質が豊富な食品

おやつからもたんぱく質を摂取することができます。食事からたんぱく質を十分に摂取できない場合は、間食にたんぱく質を多く含む食品を選びましょう。おすすめの食品はこちらです。

  • 炒り豆・きな粉・豆腐など大豆製品を使ったスイーツ。
  • ヨーグルト(特にギリシャヨーグルトはたんぱく質豊富で低脂肪)
  • おからを使ったスイーツ
  • ナッツ類(アーモンド・カシューナッツ・ピーナッツ)

おやつは夕食の食べ過ぎを防ぐ役割もあります。ただし、糖分や塩分の摂りすぎには注意が必要です。また、ナッツ類は脂質が高いため食べ過ぎてはいけません。カロリーオーバーを防ぐためにも、摂取カロリーは200kcal程度に抑えるようにしましょう。

たんぱく質をプロテインで補うのも有効

食事だけでたんぱく質を摂取しようとすると、摂取カロリーが高くなってしまう傾向があります。カロリーオーバーになる場合や、食事だけでは十分なたんぱく質を摂取できない場合は、普段の食事にプロテインをプラスするのがおすすめです。

外食が多い方は、コンビニやドラッグストアでも気軽に購入できるプロテインバーを活用することができます。また、ドリンクタイプのプロテインは、ホエイプロテインやソイプロテインなどのたんぱく質を効率よく摂取できます。

ホエイプロテインは吸収が早いので、運動後のスムーズなたんぱく質補給に最適です。また、ソイプロテインは吸収が緩やかで腹持ちがいいため、ダイエット中の方にも適しています。

「FUJIMI パーソナライズプロテイン」は、たんぱく質のほかにも、一人ひとりのライフスタイルに合わせて必要な栄養素を配合しています。個包装なので外出先にも持ち運びやすいのも大きな魅力です。

プロテインを1日どのくらい飲めばいいのか知りたい方は、こちらの記事もご覧下さい。

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まとめ

ダイエットや偏食、加齢による食欲不振で、たんぱく質は不足してしまいます。たんぱく質の不足は、筋肉の減少や肌や髪のトラブルや、脳の働きにも影響するとされています。

慢性的なたんぱく質不足を防止するためには、自分にどれだけの量のたんぱく質が必要かを知り、積極的に摂る意識を持つよう心がけましょう。たんぱく質が豊富で、調理の必要のない食材もあるので、構えず気軽に取り入れていきましょう。

普段の食事から十分なたんぱく質を摂取できない場合は、栄養補助食品のプロテインを活用するのもおすすめです。FUJIMI パーソナライズプロテインは、1回で約20gのたんぱく質が摂取できます。

たんぱく質に加えて、45種類以上の成分のなかから一人ひとりのライフスタイルに合った成分を配合しているのが特徴です。

個包装になっているので都度計量する必要がなく、会社やスポーツジムでも水に溶かすだけでさっと作れてスムーズに飲めます。定期便に申し込めば、初回に専用のプロテインシェイカーが付いてきます。洗練されたおしゃれなデザインで、持ち運びにぴったりです。

まずはぜひあなたに合ったプロテインを、カラダ分析からチェックしてみて下さい。

【監修者】

北嶋佳奈

大学卒業後、飲食店勤務やフードコーディネーターアシスタントを経験し、独立。

2019年に株式会社Sunny and設立。「こころもからだもよろこぶごはん」をテーマに美容・ダイエット・健康に関する料理本の出版、雑誌でのレシピ開発やコラム執筆、ラジオ・テレビ・イベントへの出演などで活動中。

所有資格:管理栄養士