葉酸を多く含む食べ物を一覧で紹介!妊活・妊娠中の摂取量についても解説

「妊活や妊娠中に葉酸を摂るといい」と聞いたことがあり、気になっている方は多いかもしれません。しかし、日常的に葉酸を意識することはあまりなく、どのような食べ物に含まれているのか、ほかの栄養素と比べると知識がある方は少ないでしょう。

そこで、この記事では葉酸の基本情報をわかりやすく解説します。葉酸を多く含む食べ物や1日の摂取量、過不足時の影響など、摂取するうえで知っておきたいポイントをまとめました。

さらに、妊活・妊娠中に推奨されている摂取量も解説するので、ぜひ参考にして下さい。

そもそも葉酸とは?基本情報を解説

葉酸とは、水に溶けやすい水溶性ビタミンである「ビタミンB群」の一種です。葉酸はビタミンB12とともに赤血球を作るほか、細胞の生成サポートやDNA合成などの役割があり、カラダにとって重要な栄養素であるといえます。

葉酸によって胎児の神経管閉鎖障害の発症リスクを抑えることが期待できるため、妊娠前から摂取することが推奨されています。

葉酸を多く含む食べ物の一覧

文部科学省「食品成分データベース(※)」より、葉酸が多く含まれる食べ物を一覧にして紹介します。ここでは100g当たりの量を紹介するため、実際に料理に取り入れるときは「1食分にどの程度の葉酸が含まれるのか」を考慮しましょう。

(※)文部科学省「食品成分データベース」

葉酸が含まれる野菜・果物類

葉酸が多く含まれる野菜・果物類について、以下の表にまとめました。

種類

100g当たりに含まれる葉酸の量

野菜類

枝豆(生) 320㎍、からし菜(生) 310㎍、モロヘイヤ(生) 250㎍、芽キャベツ(生) 240㎍、ブロッコリー(生) 220㎍、ほうれん草(生) 210㎍、切り干し大根(乾) 210㎍、アスパラガス(生) 190㎍、ルッコラ(生) 170㎍、水菜(生) 140㎍

果物類

ドライマンゴー 260㎍、ドリアン(生) 150㎍、ナツメ(乾) 140㎍、ライチ(生) 100㎍、いちご(生) 90㎍、パッションフルーツ果汁(生) 86㎍、マンゴー(生) 84㎍、アセロラ(生) 45㎍

葉酸が多く含まれている枝豆やからし菜、モロヘイヤは、副菜としていつもの献立にプラスしやすい食材です。栄養に配慮した食事の用意が難しいときは、ドライマンゴーやいちごなど、手軽に食べられる果物で摂取しましょう。

葉酸が含まれる肉・魚類

肉・魚類のなかで、葉酸が多く含まれる食べ物は以下の表のとおりです。

種類

100g当たりに含まれる葉酸の量

肉類

鶏レバー(生) 1300㎍、牛レバー(生) 1000㎍、豚レバー(生) 810㎍

魚類

ウナギ肝(生) 380㎍、うに(生うに) 360㎍、たたみいわし 300㎍、数の子(生) 120㎍、桜エビ(生) 94㎍

肉類では、特にレバーに多く葉酸が含まれていますが、ビタミンAも多く含まれているため過剰摂取はおすすめできません。特に妊娠中はビタミンAの過剰摂取に注意が必要なので、葉酸の摂取源をレバーに頼らないようにしましょう。

そのほかの葉酸が含まれる食べ物

前述した食べ物以外に、葉酸が多く含まれる食べ物について以下の表にまとめました。

種類

100g当たりに含まれる葉酸の量

藻類

あまのり(焼きのり) 1900㎍、いわのり(素干し) 1500㎍、乾燥わかめ(素干し) 440㎍、青のり(素干し) 270㎍

卵類

鶏卵(卵黄/生) 150㎍、うずら卵(全卵/生) 91㎍、鶏卵(全卵/生) 49㎍

乳類

ナチュラルチーズ(カマンベール) 47㎍、プロセスチーズ 27㎍、ヨーグルト(無脂肪無糖) 16㎍

豆類

黒大豆(乾) 350㎍、きな粉 220㎍、あずき(乾) 130㎍、糸引き納豆 120㎍、豆乳 28㎍

し好飲料

せん茶 1300㎍、抹茶 1200㎍、玉露 1000㎍、紅茶 210㎍

上記のとおり、葉酸は幅広い食べ物に含まれています。特定の食べ物にこだわるのではなく、ほかの栄養素と同じくさまざまな食べ物からバランスよく摂取しましょう。

【男女・妊活中】葉酸の1日当たりの推奨摂取量

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)(※)」では、葉酸の1日当たりの推奨量は男女ともに240㎍に設定されています。

ただし、妊娠時の中期と後期は葉酸の分解・排出がされやすく、授乳中も葉酸を多く必要とするため、上記の1日の推奨量にそれぞれ以下の量を加算した値が目安となります。

  • 妊娠を希望する女性、妊娠中(初期):1日の推奨量に400㎍加えて摂取する
  • 妊娠時(中期・後期):1日の推奨量に240㎍加えて摂取する
  • 授乳中:1日の推奨量に100㎍加えて摂取する

また、胎児の神経管閉鎖障害発症の予防のため、妊活中の方は妊娠する1ヶ月以上前から、サプリメントなどで1日当たり400㎍の葉酸を摂取することが推奨されています。

葉酸の摂りすぎと不足によるカラダへの影響

一般的な食事から摂取する分量の葉酸では、過剰摂取にはなりにくいといわれています。しかし、サプリメントなどで葉酸を過剰摂取すると、亜鉛の吸収阻害や貧血などの健康被害につながる可能性もあるとされるため注意が必要です。

一方、葉酸が不足すると巨赤芽球性貧血・動脈硬化・神経障害などを引き起こす可能性があります。

葉酸は、男女ともに30~64歳で1000㎍、それ以外の年齢は900㎍の耐容上限量が設けられています。サプリメントなどを飲む場合は、サプリメントに含まれる量だけでなく、食事から摂取する量も合わせて計算することが重要です。

カラダへの悪影響を避けるために、できるだけ過不足なく摂取することを目指しましょう。

葉酸だけでなくバランスのいい栄養を摂ることが大切

葉酸を推奨量摂取することは大切ですが、葉酸だけを意識して摂取すれば健康になるわけではありません。

健康的なカラダを目指すなら、ほかの栄養素もバランスよく摂ることが大切です。一度にまとめて栄養を摂るのではなく、1日3食規則正しく食べる習慣をつけましょう。

葉酸の働きを期待するなら、ビタミンB2・B6・B12、ビタミンC、亜鉛など、葉酸をサポートする栄養素も摂ることをおすすめします。特にビタミンB12は、葉酸とともに赤血球の生成を助けるのに大切な栄養素です。

毎日の食事で過不足なく栄養を摂ることが理想ですが、忙しくバランスの取れた食事を用意することが難しいときは、サプリメントを活用する方法もあります。自分の生活のなかで、無理なく栄養を摂取できる方法を取り入れましょう。

まとめ

葉酸は赤血球の形成やDNA合成に大切な栄養素です。枝豆やドライマンゴーなどの野菜・果物類のほか、レバーやウナギなどの肉・魚類、藻類や卵類など、幅広い食べ物に含まれています。

妊活・妊娠中には多く摂取することが推奨されているため、今の自分に必要な量を理解することが大事です。記事内で紹介した推奨摂取量を参考にして、過剰摂取や不足に注意しながら、自分に必要な量を摂取しましょう。

また、カラダを内側から整えるためには、葉酸だけでなく、ほかの栄養素もバランスよく摂ることが求められます。日頃の食事内容を見直して、葉酸をはじめとした栄養素をきちんと摂れる食事内容を目指しましょう。

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【監修者】

北嶋佳奈

大学卒業後、飲食店勤務やフードコーディネーターアシスタントを経験し、独立。

2019年に株式会社Sunny and設立。「こころもからだもよろこぶごはん」をテーマに美容・ダイエット・健康に関する料理本の出版、雑誌でのレシピ開発やコラム執筆、ラジオ・テレビ・イベントへの出演などで活動中。

所有資格:管理栄養士