肌のターンオーバーが乱れるとどうなる?肌荒れの原因や対策を解説

肌荒れや毛穴の開き、くすみなどの肌の状態で悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

肌はターンオーバーといわれる新しい皮膚を生み出すサイクルがあり、ターンオーバーが乱れると肌悩みにつながりやすいといわれています。

本記事では肌のターンオーバーのメカニズムや周期、ターンオーバーの乱れで起きること、原因や対策を解説しています。

肌悩みがあり原因や対策を知りたい方や、よりよいスキンケアを取り入れたい方は参考にして下さい。

肌のターンオーバーとは

ターンオーバーとは、新陳代謝によって新しい皮膚が生まれ変わる仕組みのことをいいます。

新しい皮膚の細胞が皮膚の表面まで徐々に押し上げられ、最終的には垢になって剥がれ落ち、再び新しい細胞が生まれてくる周期が繰り返されています。

ターンオーバーのメカニズム

ターンオーバーは「生成」「成長」「排出」の3つの周期でなり立っています。

肌の下部にある基底層で新しい細胞が生まれる「生成」と、生まれた肌の細胞が徐々に肌の上層まで上がってくる「成長」、肌の細胞が一番外側で垢になって剥がれ落ちる「排出」です。

ターンオーバーは表皮の下にある真皮では行われないため、真皮まで到達する傷や深いニキビは肌のターンオーバーのみでは回復が難しいといわれています。

ターンオーバーの周期

ターンオーバーの周期には個人差がありますが、一般的には肌の細胞が上層に来るまでに約4週間、剥がれ落ちるまでに約2週間の、合計約6週間のサイクルで行われるといわれています。

また、このサイクルは加齢によって遅くなるとされています。20代では約28日だったターンオーバー周期は、40代になると約55日と、約2倍の期間がかかるようになり、ターンオーバーの周期が長いほど肌が生まれ変わる回数が少なくなります。

肌のターンオーバーが乱れるとどうなる?

ターンオーバーが乱れて周期が長くなると、肌にシミやニキビ跡の原因物質が長く居続けることになり、排出もされずシミやニキビ跡が増える一因になります。

ターンオーバーが乱れることで、毛穴に角質が詰まりニキビになったり、肌が生まれ変わらず角質層が厚くなると肌のくすみやざらつき、ごわつきの原因にもなってしまいます。

肌の水分量の減少から、しわにつながる場合もあります。

肌のターンオーバーが乱れる原因 

肌のターンオーバーが乱れる原因は生活習慣やストレスなど、いくつかの原因があります。肌に悩みがある場合、原因になっているものがないかチェックしてみて下さい。

食事・睡眠・運動習慣など生活習慣の乱れ

食事・睡眠・運動習慣に始まる生活習慣の乱れは、肌のターンオーバーが乱れる原因のひとつです。

不規則な生活を続けていると睡眠リズムが整いにくく細胞修復に役立つ成長ホルモンの分泌が悪くなり、自律神経も乱れ健康に影響します。

栄養バランスが偏った食事や食べ過ぎは、肌の健康をサポートするビタミンの不足や胃の負担から肌荒れの原因になります。

筋肉は血行を促す働きがありますが、運動不足だと筋肉量が低下するため、血行が悪くなり、新陳代謝の低下によってターンオーバーが乱れる場合もあります。

ストレス

ストレスを感じ続けると自律神経が乱れ、緊張状態に傾く交感神経の働きが優位になることがあります。それにより血管の収縮や免疫低下につながり、肌が生まれ変わるサイクルも乱れます。

また、ストレスは女性のカラダのなかにも存在する男性ホルモンの働きを活発にし、皮脂やニキビが増える場合もあります。

タバコやアルコール

タバコに含まれる成分は、血管が収縮し血流を悪くします。また、肌の健康に役立つ成分であるビタミンCが多く破壊されるため、乾燥、しわ、たるみの原因にもなります。

アルコールの利尿作用によりカラダのなかの水分が排出され、水分不足から肌のターンオーバーが乱れる場合があります。

ホルモンバランスの乱れ

上述したように、加齢によってターンオーバーは遅くなるとされています。

さらに女性は、加齢により女性ホルモンのエストロゲンの分泌が減少するため、コラーゲンやエラスチンの生成が不十分となり、たるみなどの原因になります。

間違ったスキンケア、乾燥や紫外線ダメージ

洗顔やクレンジング不足だったり、洗浄力が合わないものを使ったり、角質ケアのしすぎでもターンオーバーが乱れる場合があります。

肌に汚れが残っていると垢が自然に剥がれ落ちにくくなり、洗浄力が強すぎると肌に必要な水分も奪われてしまいます。

紫外線は、シミの原因のひとつになるメラニンを生成し、肌にダメージを与えやすく、肌はダメージから回復しようとターンオーバーを早めるように働きます。

ターンオーバーが早まるのはいいことのように思えますが、早まる場合もターンオーバーのサイクルの乱れです。

肌のターンオーバーを整えるには 

肌のターンオーバーの乱れには生活習慣の見直しや正しいスキンケア、紫外線対策が大切で、サプリメントや皮膚科を利用する方法もあります。

食生活などの生活習慣の見直し

まずは食事と睡眠、運動などの生活習慣の見直しが大切です。

普段からバランスのいい食事を心がけ、特にビタミン類は肌の健康を守るのに使われるため、意識して摂るようにしましょう。

必要な栄養素が食事だけでは補いきれないこともあります。その場合は、補助としてサプリメントを取り入れることも選択肢のひとつです。

睡眠も重要な要素です。部屋は真っ暗にし、日付が変わるまでに寝るように意識しましょう。また、眠る前にはスマホやPCなどを見ないようにしましょう。

また1日10分ほどの運動は血行や寝つきをよくする効果があるといわれています。散歩や隙間時間でのストレッチを意識して行うようにしましょう。

自分に合った正しいスキンケア

やさしく触れるようなスキンケアを心がけて下さい。拭き取りローションやクレンジングは肌に摩擦を起こすため、注意しながら取り入れましょう。

やさしく触れるようにしながらも、メイクや肌に付着した汚れを落としきるようにし、強すぎる洗浄力や肌に合わないものは避けるようにします。

肌への摩擦を避けるために洗顔料はしっかり泡立ててから使い、洗顔やクレンジング後は乾燥予防のためにローションとエマルジョンで保湿して下さい。

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シミ予防にもなる乾燥や紫外線対策

5~6月頃から紫外線の量が多くなり冬には減るものの、冬でも紫外線の量は0にはならないため、年中紫外線対策として日焼け止めや帽子、日傘を使うようにしましょう。

紫外線は肌を乾燥させることもあるため、保湿ケアも大切です。

皮膚科への相談

皮膚科では蕁麻疹(じんましん) アトピー性皮膚炎・白斑・乾癬・円形脱毛 ニキビ・ニキビ痕など、肌全般に関する相談ができます。

皮膚科での診療や、内服・外用療法、美容皮膚科でのレーザー治療は保険適用が可能な場合もあります。自分では改善が難しいニキビ跡やシミは相談してみて下さい。

まとめ 

肌のターンオーバーは新しい肌の細胞が生まれて剥がれ落ちる新陳代謝のことで、一般的には約4週間のサイクルで行われています。

ターンオーバーの乱れは、生活習慣の乱れやストレス、タバコやアルコール、ホルモンバランスの乱れ、間違ったスキンケアや紫外線ダメージが原因として挙げられ、対策としては生活習慣の見直しや正しいスキンケア、紫外線対策などがあります。

対策を取り入れても改善が難しい場合は、皮膚科へ相談し治療を受ける方法もあります。

自分の肌の悩みに合わせた対策をとり、ターンオーバーを整えるようにしていきましょう。

【監修者】

吉岡容子

高梨医院 院長

東京医科大学医学部医学科を卒業後、麻酔科学講座入局。麻酔科退局後、明治通りクリニック皮膚科・美容皮膚科勤務。平成24年より医療法人容紘会高梨医院皮膚科・ 美容皮膚科を開設。院長として勤務しています。

※監修医師は特定の商品を推奨しているわけではございません